ポケラボが約10億円の資金調達に成功 ソーシャルアプリ国内トップ目指す
ソーシャルアプリプロバイダのポケラボが日米のVCから1200万ドルという大型資金調達に成功。国内ナンバー1を目指すための人材採用や海外展開の資金として活用する。いずれは「1000億規模の企業を作りたい」という。
ソーシャルアプリプロバイダーのポケラボ(東京都千代田区)は9月1日、日米のベンチャーキャピタル(VC)から1200万ドル(約10億円)の資金を調達したと発表した。「日本のソーシャルアプリケーションベンダーとしては過去最大」という規模の調達資金をてこに、今後は国内ソーシャルアプリのナンバー1と世界展開を目指して資金を活用する。
このほど、「モバゲータウン」を運営するディー・エヌ・エーが出資するファンドと、日米中に拠点を持つハンズオン型の米VC・DCMから出資を受けた。
約10億円という調達額は「日本のソーシャルアプリケーションベンダーとしては過去最大」(ポケラボ経営管理部長の前田悠太さん)。調達した資金は、エンジニアを中心とした人材の採用、業界をまたいだ事業・資本提携などに活用する。
調達した資金を活用し、年内にソーシャルアプリプロバイダーとしての国内No.1を目指す。またDCMの海外支援体制を活用し、海外展開も進める。同社はモバゲーやmixi向けのモバイルソーシャルゲームアプリを中心に提供してきたが、海外展開に向けてiPhoneアプリも開発中。「日本発のベンチャーが海外から資金を調達し、世界に向かっていくさまを見せたい」と前田さんは意気込む。
同社は、mixiで見つけた仲間とともに、代表取締役の後藤貴史さんが2007年9月に創業。戦国シミュレーションゲーム「サムライキングダム」、野球チーム育成ゲーム「やきゅとも!」といった携帯電話向けゲーム、ソーシャルゲームアプリを09年から提供してきた。「創業時から世界を目指せる会社にしたいと思って来たが、これほど早い段階で足がかりを作れるとは思っていなかった」。「3年前までGoogleも知らなかった」という後藤さんは、率直に驚きを語る。
同社のビジョンは新しい文化を作れる企業になること。後藤さんは「ポケラボが登場したことで、iPhoneやAndroid、ガラケーの何かが変わったよねと言われたい。自分たちが作ったゲームでいろいろな人に感動を与えたり、人生に影響を与えたりしていきたい。そのためにほかではやっていない新規性のあることをしていく」と意気込む。
「国内ナンバー1や海外展開はあくまで通過点でしかない。日本だけにおさまらず、長期的には1000億円規模の企業を作っていきたい。今ここで挑戦しないほうがリスクだと思っている」
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