風刺ツイートをRTした中国の女性、強制労働命じられる
反日デモ参加者を風刺するツイートをRTした女性が、強制労働所送りを言い渡された。たった1つのツイートで政治犯となった初めての中国国民かもしれないとう。
Twitterで反日デモを風刺したツイートをRTした中国の女性が、強制労働所送りを言い渡されたと、人権団体Amnesty Internationalが報告した。同団体は女性の解放を求めている。
この女性は中国のオンライン活動家チェン・ジャンピンさん。10月17日に、尖閣問題をめぐって反日デモに参加した若者を風刺する婚約者のツイートをRTした。
チェンさんはその10日後に行方が分からなくなった。この日は彼女の結婚式が行われる予定だった。その後彼女が地元警察に拘束されたことが分かった。彼女は11月15日に、「社会秩序を乱した」として「労働を通じた再教育」のため1年間の強制労働所行きを言い渡された。
問題のツイートは、反日デモで日本製品を打ち壊すのは「別に新しいことじゃない」とし、「すぐに上海に行って日本のパビリオンを壊せばいい」と参加者をからかう内容のものだった。チェンさんはこのツイートを、「怒れる若者、突撃せよ」というコメント付きでRTしている。
「明らかに風刺と分かる意見を繰り返したことで、誰かを裁判もなしに強制労働所に1年間送っていることから、中国がオンラインでの表現をどれだけ抑圧しているのかが分かる」とAmnestyのアジア太平洋地域ディレクター、サム・ザリフィ氏は語る。チェンさんは数年前からネット活動に参加しており、ノーベル平和賞を受賞した劉暁波氏などほかの中国人活動家への支持を表明していたため、目をつけられていたのかもしれないと同氏は言う。
チェンさんは、たった1件のツイートで政治犯となった初めての中国国民かもしれないと同団体は述べている。報道によると、元のツイートを投稿した婚約者も逮捕されたが、5日後に釈放されたという。
Twitterは中国では遮断されているが、VPNなどを使ってアクセス制限を回避することは可能という。
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