ピントは後から合わせればいい──米企業、画期的なカメラを製品化へ
ピントは写真を撮った後で合わせればいい──米Lytroは6月22日(現地時間)、画期的なデジタルカメラを開発しており、年内に発売する予定だと発表した。画角内の全ての光線を記録し、後からピントを修正したり、写真内の好みの被写体にピントを合わせるといったことが可能になるという。同社サイトでデモ画像を公開している。
同社はこのカメラを「light field camera」と呼んでいる。通常のカメラのレンズでは、ピントが合う位置は常に1点だ。広角レンズで絞り込むと全体的にピントが合ったように見える(被写界深度が深くなる)が、この場合もピントが合っているのは1点であり、あくまで“全体にピントが合っているように見える”に過ぎない。
light field cameraは、通常のカメラと同様にメインレンズで光をとらえるが、イメージセンサーでは、センサーの前に配置した無数のマイクロレンズアレイを通過した光の方向を、マイクロレンズごとに記録する。このデータをソフトウェアによって処理を行うことで、撮影した範囲の任意の点のピントを撮影後に再現できるという。
創業者のレン・ン(Ren Ng)CEOはスタンド-フォード大学在学中からこの研究に取り組んでおり、同カメラの原理「Fourier Slice Photography」についての論文もある(論文の内容を紹介したスライド)。
このカメラが実現すれば、ピンぼけからは永久におさらばできることになる上、オートフォーカスの合焦時間の遅れにイライラすることもなくなる。同社には「Netscape」で知られるマーク・アンドリーセン氏のファンドが投資しており、アンドリーセン氏は「Lytroの革新的な技術により、従来のデジタルカメラは時代遅れのものになるだろう」とコメントしている。
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