富士フイルムは7月6日、APSフィルムの在庫がなくなり次第、販売を終了すると発表した。販売数量が年々大幅に減少している上、一部原材料が供給元での生産が終了して入手困難になっており、「これ以上の生産ができない状況」という。
現在販売しているのは「フジカラーnexia 400」。出荷終了は今年12月の見込みだが、前後する可能性がある。
APSは「Advanced Photo System」の略。富士とEastman Kodak、キヤノン、ニコン、ミノルタによって規格化されて1996年に対応フィルムとカメラが発売された。従来の35ミリフィルムと比べて小型で、カメラの小型化なども可能になったが、デジタルカメラの登場時期と重なったこともあり、普及し切れなかった。現在はデジタルカメラのセンサーのサイズ(APS-Cなど)として名前を残している。
現在、APSフィルムは富士のほか、コダックが「advantix 200」を販売している。
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