ニンテンドー3DSが1万円値下げ、1万5000円に 「今思い切った手を打たねば」
任天堂は「ニンテンドー3DS」を1万円値下げし、1万5000円で8月11日から販売する。異例の早期大幅値下げについて岩田社長がユーザーに説明。
任天堂は7月28日、携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」を1万円値下げし、1万5000円で8月11日から販売すると発表した。発売から半年での大幅な値下げは異例。既に購入したユーザーにはソフトをプレゼントするなどして対応する。
同社は「対応ソフトが充実する年末商戦に向けニンテンドー3DSの普及に勢いを付けるため、値下げを実行することにした」としている。海外でも7〜9月に値下げを実施する(任天堂、業績予想を大幅に下方修正 売上高1兆円割れ)。
異例の早期値下げに当たり、同社の岩田聡社長からのメッセージをWebサイトで公開。「発売から半年も経過せずに、しかもこれほど大幅な値下げをしたことは、任天堂の過去の歴史にはありませんでした。このことは、いちばん最初にニンテンドー3DSを応援してくださったみなさまからのご信頼を損ない、ご批判を受けかねないことだと痛感しております」とユーザーに謝っている。
値下げは「今思い切った手を打たなければ、多くのお客様にニンテンドー3DSを楽しんでいただく未来がつくりだせない可能性が高まったと判断したためです」と説明。既に購入したユーザーに対しては「『早く買って損をした』というお気持ちを完全になくすことはできないかもしれませんが」と、ソフトをプレゼントする「アンバサダー・プログラム」を提供することを明らかにした。
同プログラムでは、9月1日から「スーパーマリオブラザーズ」「ゼルダの伝説」などファミコン・バーチャルコンソールの10タイトルを無償配信する。また「スーパーマリオアドバンス3」「マリオカートアドバンス」などゲームボーイアドバンスのバーチャルコンソールタイトル10タイトルを年内に無償配信する。
岩田社長は「みなさまに『最終的には満足した』と感じていただけるように、ニンテンドー3DSというプラットフォームを育てていくことが、私たちのなによりの責任」としている。
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