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「絶対便利じゃないですか」――本の内容まとめて公開「ブクペ」の狙いと“著作権”(2/3 ページ)

ユーザーが読んだ本の内容をまとめて公開していくWebサービス「ブクペ」には、月間20万人のユーザーが訪れる。人気の秘けつや著作者との関係などを、運営会社を起業した鳥羽さんに聞く。

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著者、出版社とは「良い関係」

 購入しなくても本の中身が分かってしまう――こうしたブクペのコンセプトに対し、オープン当初から「大きな反響があった」と鳥羽さんは振り返る。本という著作物を使ったサービスであるため、「便利だ」という声と問題視する声の賛否両論があったという。

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「記事の閲覧数の多さに驚いております」とまとめ作成者

 実際、2011年9月18日に公開された「メール文章力の基本 大切だけど、だれも教えてくれない77のルール(日本実業出版社)のまとめ」という記事に対しては「まとめの域を超えている」といったコメントが多数寄せられ、作成者が公開2日後に記事を修正するという騒ぎも起きた。

 修正した記事中で、まとめ作成者は「(著者の藤田英時さんに連絡をとった)結果、『本書の内容を伝えてくださるのはありがたいのですが、やはり、まとめの域を超えていると思います。ポイントをしぼっての紹介は結構ですのでその程度に止めておいてください』というご返事をいただき、元の記事を修正するに至りました」と書いている。

 だが鳥羽さんによると、本の著者や出版社などから「うちの本をまとめないでください」という直接的なクレームが寄せられたことはないという。

 「ブクペ経由で本が200冊や300冊売れることもあるので、著者や出版社とは仲良くさせてもらっている。そればかりか、著者や出版社からまとめを提供してもらうこともある。これが例えば2年前なら危ないビジネスだったと思うが、今は著者や出版社自体がメディア力を持っていないと本が売れない時代なので、まとめを容認してもらっている部分や、むしろ歓迎されている感じすらある」

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