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活発な動きをみせるモバイル狙いのマルウェア、McAfeeセキュリティ報告書
PCを狙うマルウェアが減少する一方、モバイル端末を狙うマルウェアは増加している。情報流出ではWindowsのRPCの脆弱性を突いたネットワーク攻撃が多数発生した。
セキュリティ企業の米McAfeeは2月21日、2011年第4四半期(10〜12月)のセキュリティ動向に関する報告書を発表した。モバイル端末を狙ったマルウェアの増加や、相次ぐ情報流出などの問題について警鐘を鳴らしている。
報告書によると、第4四半期はPCを狙うマルウェアが減少して前年同期の流通量を大きく下回る一方で、モバイル端末を狙うマルウェアの動きは第4四半期の統計でも2011年通年の統計でも最も活発だった。特にGoogleのAndroidが最大の標的として狙われる傾向が鮮明になった。
情報流出の報告件数は2009年に比べて倍増し、第4四半期中に公になっただけでも40件を超えた。発端となったのは不正侵入やマルウェア感染、詐欺といった手口のほか、内部関係者が絡むケースも多かった。ネットワーク攻撃の手段はMicrosoft Windowsのリモートプロシージャコール(RPC)の脆弱性を突いた攻撃が最多で、次いでSQLインジェクション攻撃、クロスサイトスクリプティング(XSS)攻撃の順となっている。
McAfeeはこの報告書について「サイバー攻撃の動機は著しいシフトがみられる。個人でも会社でもモバイル端末を使った取引が増え、それが新たなセキュリティリスクを生み出している」と解説している。
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