Microsoft、Barnes & Nobleの電子書籍「NOOK」事業に3億ドル出資
Microsoftが、電子書籍事業でAmazonに後れを取るBarnes & Nobleの新子会社に出資し、Windows 8向けNOOKアプリなどで提携する。
米Microsoftと米大手書店Barnes & Nobleは4月30日(現地時間)、戦略的提携を発表した。電子書籍およびタブレット事業で米Appleと米Amazon.comに後れを取る両社が協力して追撃する構えだ。
Barnes & Nobleが、電子書籍リーダーの「NOOK」関連事業と大学事業をスピンアウトさせて新たな子会社Newco(仮名)を設立し、MicrosoftがNewcoに3億ドル出資する。新会社の持ち株比率はBarnes & Nobleが約82.4%、Microsoftが約17.6%。
NOOKはBarnes & NobleがAmazonの「Kindle」に対抗すべく2009年に発売したAndroid搭載の電子書籍リーダー。NOOKでは、Barnes & Nobleが運営するeBookstoreが提供する100万タイトル以上の電子書籍を購読できる。この2月には、Amazonの199ドルタブレット「Kindle Fire」と同価格の「NOOK Tablet」8Gバイトモデルも登場している。
この提携により、Windows 8向けのNOOKアプリが提供されるという。なお、Windows 8向けにはAmazonのKindleアプリも用意されている。発表文では、Windows 8搭載NOOKタブレットの可能性については触れられていない。
昨年12月にWindows Phone部門社長から“Windows 8とWindows Phoneのインパクトを最大限にする”ための新ポストに移ったMicrosoftのアンディ・リース社長は発表文で「われわれの補完的資産により、Windowsでの幅広い電子書籍サービスを強化し、人々が物語を読むだけでなく、物語の一部になることを可能にできる」と語った。
Microsoftは2011年3月、Barnes & NobleをNOOKがMicrosoftの特許を侵害しているとして提訴していた。発表文によると、両社は和解し、Barnes & NobleとNewcoはMicrosoftから有償ライセンスを受ける。
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