岐阜の商店街から花の都へ 過激なゆるキャラ「やなな」が世界に飛び出した理由(3/3 ページ)
段ボールの頭に人体むき出しのボディ――そんな岐阜県のご当地ゆるキャラ「やなな」が「Japan Expo」でフランスデビュー。その背景には、単なる日本文化の発信にとどまらない狙いがあった。やなな運営会社にインターンとして参加している学生からの寄稿。
やななはフランス滞在中、Japan Expoの会場以外にもプロモーションのためにモンマルトルなどパリの街中に繰り出しました。そこでもやななの人気は相変わらずで、むしろ街中での反応は日本よりも良いほどでした。エッフェル塔、シャンゼリゼ通り、サクレ・クール寺院などいろいろな場所に行きましたが、フランスの人はどこに行っても笑ってやななに近付いてきてくれました。
また、こんなハプニングもありました。凱旋門の前でやななが記念写真を撮っていると、目の前にパトカーが止まったのです。「やななが逮捕されてしまう!」――スタッフの顔は一瞬で青ざめ、慌ててパトカーのほうに駆け寄りました。
しかし、パトカーの中から降りてきた警官は笑顔で一言「写真撮らせて!」と言ったのです。このような珍事件も起きるほど、フランスでやななは人気者となって帰ってきました。
2013年3月に引退 「最初で最後のチャンス」
実は、今回Japan Expoへの参加を決めたもう1つの大きなきっかけは、やななの“引退宣言”です。やななは今年7月に開いた記者会見で、2013年3月31日付で引退することを発表しました(関連記事:エロ過ぎるゆるキャラ「やなな」、引退へ)。つまり来年のジャパンエキスポの時期には、やななはもういません。柳ケ瀬商店街のゆるキャラがフランスに渡ったという功績を残すためには、今年が最初で最後のチャンスだったのです。
引退会見を行った直後、やななは空港に移動してフランスへと出発しました。今回の渡仏は、やななが来年3月31日に向けて全ての活動を全力で行う宣言でもあり、そして残り8カ月のラストスパートの第一歩でもあったのです。
今回の渡仏でフランス全土にやななを浸透させることは及びませんでしたが、柳ケ瀬を盛り上げるために生まれたキャラクターが海を渡り、遠く離れたフランスの地でも人に受け入れられたというのは1つの事実です。そしてこれは、岐阜・柳ケ瀬発信のカルチャーが、少なからずフランスで認められたということなのだと思います。
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