Microsoft、「Office 365」のメッセージ暗号化を発表
Microsoftは来年第1四半期中に、企業向けオンラインオフィススイート「Office 365」でのメッセージの送受信を暗号化する機能を追加する。
米Microsoftは11月21日(現地時間)、企業向け「Office 365」のメッセージを暗号化する機能「Office 365 Message Encryption」を2014年第1四半期(1〜3月)中に提供すると発表した。Office 365の上位プランであるE3およびE4のユーザーは、無料で利用できるようになる。
Office 365 Message Encryptionは、現行のメール暗号化機能「Exchange Hosted Encryption(EHE)」の新バージョンという位置付けで、Windows Azure Rights Managementの1機能として提供する。
Office 365の管理者がダッシュボードでこの機能を有効にするだけで、ユーザーのメッセージは自動的に暗号化される。宛先がOffice 365以外のメールサービス(Outlook.com、Yahoo Mail、Gmail、Exchange Server、Lotus Notes、GroupWise、Squirrel Mailなど)であっても暗号化されたまま受信できる。
受信したメールは添付ファイルとして表示され、受信者はメールの指示に従って簡単に復元できる(受信者のアドレスを公開鍵として使う)。
受信者からの返信も自動的に暗号化される。
元CIA職員のエドワード・スノーデン氏が米連邦政府による個人情報への無断アクセスについての機密文書をリークして以来、大手IT企業各社はユーザーデータ保護に関する取り組みについて活発に発表している。19日には米Yahoo!が、同社のデータセンター間の通信データを2014年第1四半期中に2048bitでSSL暗号化すると発表した。
関連記事
- サービス暗号化の優等生はGoogleとDropbox、Amazonは要注意──EFF調べ
米国家安全保障局(NSA)による大手IT企業のユーザーデータへの無断アクセスが報じられる中、電子フロンティア財団がGoogleやTwitterをはじめとする18社のサービスの暗号化状況を示すリストを公開した。 - 米Yahoo!、データセンター間通信の暗号化を発表 政府による侵入報道を受け
- Microsoft、HotmailやSkyDriveでSSL暗号化を採用
Microsoftが無料オンラインメールでHTTPS接続をオプションで選択できるようにしたほか、オンラインストレージのSkyDriveやPhotoではデータが自動的にSSL暗号化されるようにした。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.