Google、Facebookが交渉していたドローン企業Titanを買収
Googleが、Facebookが買収交渉中と報じられた無人機(ドローン)企業のTitan Aerospaceを買収する。Titanは独立子会社として、Googleの気球式ネット網や飛行風力発電のプロジェクトに参加する。
米Googleが、米無人機(ドローン)企業のTitan Aerospaceを買収することで合意に達した。Titanが4月14日(現地時間)、公式Webサイトで発表した。
Titanについては3月初旬、米Facebookが買収交渉中であると複数のメディアが報じていた。
Googleは「Project Loon」で、Facebookは「Connectivity Lab」でそれぞれ、現在インターネット環境を持たない世界中の50億人をネットにつなげるプロジェクトに取り組んでいる。
Facebookは3月27日にConnectivity Labを発表した際、別のドローン企業、英Ascentaを傘下に持ったことを明らかにしていた。
GoogleのTitan買収に関しては、総額などの詳細は公表されていない。Titanは、「Googleファミリーの一員としてこれまでの独自の研究を続けつつ新しい仲間と協力していく」としており、独立子会社としてインターネット接続だけでなく、環境調査支援などの従来の取り組みも継続するようだ。
Googleの広報担当者は米Wall Street Journalに対し、TitanのチームはProject Loonだけでなく、2013年5月に買収したMakani Powerの飛行風力タービンプロジェクトにも協力すると語った。
Titanは2012年創業のニューメキシコ州に拠点を置く非公開企業。「Atmospheric Satellites(大気圏内衛星)」と呼ぶ無人飛行機「Solara」シリーズを開発中で、2015年にサービス提供を開始する計画。Solaraは太陽電池を搭載し、5年間は無着陸で飛び続けられるという。翼幅は約50メートルで、ペイロードとして約100キログラムまでの装置を搭載できる。約20キロ上空まで上昇し、空中で静止することも可能。
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