GoogleとGoogle+を混同? 「SNS利用率2位はGoogle+」調査結果への疑問、総務省に聞いてみた
日本のSNS利用率でGoogle+がLINEに次ぐ2位、という総務省の調査に対して「Google+とGoogleを間違えたのでは」という指摘も。総務省に聞いてみた。
日本のSNS利用率、Google+がLINEに次ぐ2位――総務省がこのほど発表した「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」速報が、ネットで話題になっている。Google+がTwitterなどより高いという実感がないネットユーザーが大半で、「回答者がGoogle+とGoogleを間違えたため、Google+の数字が大きくなっているのでは」と推測する記事も注目を浴びた。
総務省に取材したところ、「Google+をGoogleと間違った回答が含まれる可能性は認識しており、調査票では『Google+(グーグルプラス)』と表記して誤解を招きにくいよう配慮している。間違いによる誤差があったとしても、それが数字を大きく押し上げることはない」(三島由佳・情報通信政策研究所主任検査官)との認識。夏に発表予定の報告書では、間違いが含まれる可能性について注釈する予定という。
間違いやすさ認識、「Google+(グーグルプラス)」と表記
同調査は、テレビや新聞など従来型メディアとSNSなどネットメディア双方について、利用時間や目的、信頼度を調査するもの。2013年11月30日〜12月8日にかけ、13歳〜69歳の計1500サンプルを対象に、日記式調査とアンケート調査で実施した。
SNSの利用については、「あなたがパソコン(タブレット端末含む)または携帯電話・スマートフォン(PHS含む)から利用しているものはありますか」と尋ねてSNS名を列挙。「パソコンから利用する」「携帯電話・スマートフォンから利用する」「いずれからも利用していない」にそれぞれ○を付ける形になっている。
列挙したSNS名はすべて、アルファベット表記と漢字表記を併記。例えば、Google+は「Google+(グーグルプラス)」、LINEは「LINE(ライン)」、mixiは「mixi(ミクシィ)」と書かれている。「Google+とGoogleを混同しやすいことは認識しており、カタカナでも表記した」(三島検査官)
それでも、「間違いが含まれている可能性は否定しない」と三島検査官も認める。ただ、「誤差があったとしても、それが数字を大きく押し上げることはない」とも。夏に発表予定の報告書では、Googleと混同した回答が含まれている可能性について注釈する予定という。
「高齢者が間違えた」は誤解
この調査に言及したYahoo!ニュース個人の記事では、60代でGoogle+の利用率が1位になっていることと、60代のスマートフォン保有率が低いことをあげ、「高年齢者の多くは、GoogleとGoogle+の区別が付かなかった」との仮説を指摘しているが、三島検査官によると、60代でGoogle+を使っている人はほとんどがPCからで、スマートフォンからではないため、この指摘は誤解という。
また、Google+の利用者数を押し上げているのは10〜30代の若年層が中心。「60代の中ではGoogle+の利用率はほかのSNSより高いが、それが全体の利用者数を押し上げている要因になっているわけではない」と話している。
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