Facebook、Android版メッセンジャーでなぜ「録音」などの権限が必要かを説明
間もなく公式モバイルアプリからメッセージング機能をMessengerに移行するFacebookが、Messengerアプリでなぜ通話の「録音」や「通話履歴の読み取り」の許可が必要なのかを説明した。
米Facebookは8月8日(現地時間)、英語版ヘルプセンターに「なぜMessengerアプリはAndroid端末の機能へのアクセス権限を求めるのか」についての説明ページを追加した。
同社は近日中に、モバイル版公式Facebookアプリのメッセージング機能を削除し、モバイルでのメッセージングは専用アプリ「Facebook Messenger」あるいはWebブラウザ経由でのみ利用できるようにすると告知している。
実際にはFacebookアプリの方がMessengerよりも権限の要求件数が多く(45件)、Messengerアプリで必要な権限はすべてFacebookアプリでも必要なものばかりだが、改めてMessengerをインストールしようとした際に多くの権限を要求されることに気づいたユーザーらが不満の声を上げていることに対応したものとみられる。
Android版Messengerは現在、インストールに際して32件の権限へのアクセス許可を必要とする。Facebookはヘルプセンターで、これらのアクセス許可は(ユーザーの個人情報の収集ではなく)アプリを機能させるために必要だと説明する。また、権限の名称はFacebookではなくAndroid(米Google)が決めているもので、必ずしもMessengerアプリが実際に使っている方法を反映するものではないことに留意してほしいとしている。
その上で以下の5つの権限のアクセス許可について説明した。
テキストメッセージ(MMS)の受信
ユーザーがMessengerのアカウントに電話番号を追加した場合、Facebookがテキストメッセージでユーザーに送る確認コードで電話番号を確認できるようにするために必要。
電話番号発信
連絡先の電話番号をタップしただけでMessengerの連絡先相手に電話できるようにするために必要。一部のユーザーはこれを許可するとFacebookが自分に無断で自分の友達に電話をするのではないかと懸念している。
通話履歴の読み取り
電話した相手を自動的にMessengerの連絡先に追加するために必要。自動的に追加したくない場合は、Messengerアプリの[設定]で同期を無効にすることもできる。
画像と動画の撮影
Messengerアプリで写真や動画を撮影し、メッセージに添付するために必要。
録音
Messengerで音声メッセージを送ったり、音声通話をしたり、動画を送ったりするために必要。Facebookが通話内容を記録し、広告のターゲティングや実験に利用するのではないかと懸念する向きもある。
なお、iOS版Messengerではインストール段階でこれだけの権限へのアクセス許可を求められることはなく、権限が必要な機能を利用する際に許可を求められる。ユーザーによっては利用しない機能のために必要な権限へのアクセスも許可しないとアプリをインストールできないのは、FacebookではなくGoogleのルールによるものだ。
アプリを利用するために許可しなければならない権限については、Google Playの各アプリのページの「その他の情報」→「アクセス許可」→「詳細を表示」で確認できる。
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