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Adobe、デスクトップとモバイルの連係を強化する新Creative Cloud発表
AdobeがCreative Cloudの新バージョンとiOS版の多数の新アプリ、さらにサードパーティー向けの「Creative SDK」のプレビュー版を公開した。
米Adobe Systemsは10月6日(現地時間)、米カリフォルニア州ロサンゼルスで開催の年次カンファレンス「Adobe MAX 2014」において、クリエイティブ製品のサブスクリプションサービス「Creative Cloud」の新バージョン(バージョン1.8)と連係する新モバイルアプリ群を発表した。既存のユーザーは無料でアップデート・ダウンロードできる。
デスクトップ版Creative CloudはWindows 8とSurface Pro 3をサポート
Creative Cloudのバージョンは1.8.0.447になった。新機能の幾つかを紹介する。
- PhotoshopとIllustratorが、米MicrosoftのWindows 8と同社のオリジナルタブレット「Surface Pro 3」のタッチ機能をサポートする
- クラウド/デスクトップ/モバイルでコンテンツを同期する「Creative Profile」の追加
- OS X Yosemite互換
- 各種アプリを起動するローンチャー機能「アプリケーションパネル」の追加
- 3Dプリント機能の強化
新モバイルアプリ(まずはiOS版のみ)
Adobeはデスクトップと連係するモバイルアプリの構成を刷新し、「キャプチャ」「画像処理」「イラストレーション」「ビデオ」の4つのカテゴリに分類した。デスクトップアプリと1対1に対応するのではなく、モバイルならではのアプリになっている。いずれも現段階ではiOS版のみ。
- キャプチャ:写真からカスタムブラシを作成する「Brush」、直線やシェイプを作成する「Shape」、カラーテーマ作成ツール「Color」(旧「Kuler」)
- 画像処理:「Lightroom mobile」、「Photoshop Mix」、「Photoshop Sketch」
- イラスト:ベクトル描画ツール「Illustrator Draw」(「Ideas」の改革版)、“製図板のように正確な”描画ツール「Illustrator Line」
- ビデオ:ビデオ編集ツール「Premiere Clip」、アニメ動画作成ツール「Voice」
また、モバイル端末をCreative Cloudに接続するためのモバイル版「Creative Cloud」もリリースした。同アプリでは、クラウド上に保存したPSD、AIを含むさまざまなフォーマットのファイルをプレビューできる。こちらはAndroid向けプレビュー版もリリースされた。
サードパーティー向け「Creative SDK」のパブリックβ公開
サードパーティーがCreative Cloudと連係するモバイルアプリを作成するための「Creative SDK」のパブリックβも公開した。iOSとAndroidのそれぞれが用意されている。
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