Siri対応の新「Apple TV」、WWDCで登場か──BuzzFeed報道
Appleが、2012年からアップデートしていない「Apple TV」の新モデルを例年6月開催の年次開発者会議WWDCで発表するとBuzzFeedが報じた。SiriとApp Storeをサポートし、多数のCATV局のストリーミングサービスを利用できるという。
米Appleは2012年以来新モデルを出していない「Apple TV」の新モデルを今年の年次開発者会議WWDCで発表する──。米BuzzFeedが3月20日(現地時間)、この件に詳しい情報筋の話としてこう報じた。
この記事によると、新Apple TVは音声によるパーソナルアシスタント機能「Siri」とSiriで家電を制御する「HomeKit」、アプリストア「App Store」をサポートするという。
Siriをサポートすれば、米Microsoftの「Xbox One」や米Amazon.comの「Fire TV」、米Googleの「Nexus Player」のように、音声で番組検索できる。App Storeのサポートでは、開発者向けのSDKが公開され、これによりApple TVでゲームなどのアプリを利用できるようになる。
また、米Wall Street Journalが17日に報道したAppleのテレビストリーミングサービスがApple TVで利用できるようになるとも。このサービスは、月額30〜40ドルでABCやCBSなど、25前後のCATV局のコンテンツを追加のサブスクリプションなしで視聴できるというものだ。同様のサービスとしては、米Dish Networkの「Sling TV」やソニーの「PlayStation Vue」などがある。
ハードウェア面では、SoCがiPhone 6/6 Plusと同じ「A8」になり、内部ストレージ(フラッシュメモリ)が現在の8Gバイトより“はるかに多く”なるという。
Appleは今月9日の発表イベントで、米Time Warner傘下のCATV局HBOが4月に「Apple TV」でストリーミングサービス「HBO NOW」を開始すると発表した。同日、Apple TVを9800円から8200円に値下げした。
同社のティム・クックCEOはかねて、「私はApple TVなしでは生きていけなくなっている」、「現在のテレビは20〜30年前に戻ったようだ」、などと発言している。
Appleは2013年、CATVのエンジニアリングのエキスパートであるジャン−フランコ・ミュール氏を採用している。
WWDCは例年6月に開催されているが、今年の開催日程は、まだ発表されていない。
関連記事
- 「Apple Watch」開発用“フィットネス研究ジム”、初公開
Appleが「Apple Watch」の健康とフィットネス関連機能を開発するためにキャンパス内に秘密のフィットネスジムを設置し、従業員の協力の下、2年以上にわたってデータを収集していたことが、ABC Newsの独占取材で紹介された。 - ソニーのクラウドテレビサービス「PlayStation Vue」は月額50ドルから
SCEがクラウドベースのテレビサービス「PlayStation Vue」を米国で開始した。Apple TVなどと異なり、CBSやNBCなどのチャンネルを個別に加入せずに視聴できる。料金は月額50ドルからとやや高めだ。 - Apple TV、9800円から8200円に値下げ
Appleが2012年に99ドルで発売したセットトップボックス「Apple TV」を69ドルに値下げすると発表した。後発のAmazonの「Fire TV」、Googleの「Nexus Player」はいずれも99ドルだ。【UPDATE】日本では9800円から8200円に値下げされた。 - Apple、CATVのベテランをエンジニアリングディレクターとして採用
IPネットワークや音声技術の経験を持つCATV界のベテラン、ジャン−フランコ・ミュール氏がAppleにエンジニアリングディレクターとして入社した。LinkedInの職歴欄に、“何か大きなこと”に参加すると書いている。 - 1080p対応の「Apple TV」登場――iCloud対応も
アップルは3月8日、新しい「iPad」とともにiOS搭載の家庭向けセットトップボックス「Apple TV」の新製品をリリースした。日本でも3月16日に発売予定だ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.