LINE、1〜3月期の売上高は70%増の281億円 グローバル展開加速
LINEの1〜3月期の売上高は前年同期比70%増の281億円。スマホプラットフォーム世界一を掲げ、グローバル展開を進める。
LINEは4月30日、2015年1〜3月期の売上高が前年同期比70%増の281億円となったと発表した。スマートフォンプラットフォーム世界一という目標を掲げ、各国でスタンプやゲーム、広告などの事業展開を進めていく。
LINE事業単体は76%増の254億円。メッセージアプリ「LINE」の月間アクティブユーザー数は約2億500万人となり、LINEがトップシェアを占める日本、タイ、台湾、インドネシアの4カ国では計約1億2300万人となっている。直近ではインドネシアでユーザー拡大が急速に進んでおり、その他地域でも新規ユーザーと月間アクティブユーザーは堅調に増加しているという。
スタンプ事業は、公式スタンプが世界各国で引き続き好調で、特に1月に提供を始めたサウンド付きスタンプが当初の予想を上回るペースで伸びている。自作スタンプを販売できる「LINE Creators Market」は、販売数が世界累計10万件を突破。タイ、台湾での展開を強化し、グローバルなクリエイタープラットフォームに成長させていく方針だ。
ゲーム事業は同期に世界10タイトルをリリース。「LINE:ディズニー ツムツム」は2月に累計4000万ダウンロードを超え、米国やタイ、台湾を中心に好調。タイや台湾ではローカライズを進め、限定配信タイトルにも力を入れる。カジュアルゲームに加えミドルコアジャンルへの新タイトル投入、著名キャラクターの起用などを強化し、ユーザー数と売り上げの拡大を目指す。
広告事業では、公式アカウントやスポンサードスタンプ、インセンティブサービス「LINE フリーコイン」の導入企業が増加している。企業のブランド・キャラクターをモチーフとした「LINE スポンサード着せかえ」、動画視聴と連動したスタンプ配信「LINE マストビュースタンプ」など、新たな広告サービスも始めている。
今後、さらに多くの国でトップシェア獲得を目指す。すでにシェア1位となっている4カ国では、関連アプリを通して生活に密着したコンテンツやサービスを提供する「LINEプラットフォーム」化を進める。決済サービス「LINE Pay」を中核に、動画配信やEC、タクシー配車、求人などのサービスを始めており、さらに領域を広げていく考えだ。
出澤剛社長は「今年はグローバルでスマートフォンナンバー1 ライフプラットフォームになれるかどうか真価が問われるタイミング。これまで以上に速いスピードで、さらなる事業成長とイノベーションの強化、グローバルでのプレゼンス拡大を図り、LINEを次のステージに引き上げる」とコメントしている。
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