Google、小型レーダーチップ採用のジェスチャーコントロール「Project Soli」のAPIを年内提供開始
GoogleのATAPチームが、レーダーで検知する空中での指先ジェスチャーで端末を操作するシステム「Project Soli」のボードとAPIを年内に開発者に提供開始すると発表した。
米Googleは5月29日(現地時間)、年次開発者会議Google I/O 2015において、指先サイズのレーダーチップを採用するジェスチャーコントロールセンサー「Project Soli」を発表した。
Project Soliは、昨年のGoogle I/Oで「Project Tango」や「Project Ara」を発表したAdvanced Technology & Projects(ATAP)チームのプロジェクト。
同日発表した「Project Jacquard」(詳細記事)とともに、ウェアラブル端末の画面の小ささでユーザーインタフェース(UI)が悪くなる問題を解決するのが目的という。Soliは、例えばスマートウォッチの小さな画面を直接指でタップするのではなく、空中の架空の画面をタップしたりスワイプしたり、架空の竜頭を回すことで操作する。
ジェスチャーコントロールには、米MicrosoftのKinectやLeap Motionのようにカメラを使うものや、筋電によるものなどがあるが、Soliはレーダーチップを使う。
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同プロジェクトでは、レーダーシステムの小型化を進めており、当初デスクトップPCサイズだったシステムを10カ月で指先サイズにまで小型化したという。
Googleは、Project SoliのボードとソフトウェアAPIを年内に開発者に提供する計画。来年にはSoliチップを搭載するAndroid Wear端末が登場するかもしれない。
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