Microsoft、ビッグデータを機械学習で解析する「Cortana Analytics Suite」発表
Microsoftが、ビッグデータ解析のサブスクリプション制サービス「Cortana Analytics Suite」を今秋提供開始する。機械学習解析ツールの「Azure Machine Learning」やクラウドストレージ、Cortanaなどを搭載する総合的な企業向けサービスだ。
米Microsoftは7月13日(現地時間)、Microsoft Azureの新サービス「Cortana Analytics Suite」を発表した。IoT(モノのインターネット)で収集するものを含む多様なビッグデータを保存・解析するスイートになっている。
名称が表すように、同社のパーソナルアシスタント機能「Cortana」も搭載し、音声でも操作できる。
同スイートは、ビッグデータ保存のための「SQL Data Warehouse」、機械学習を使う解析ツール「Azure Machine Learning」、データの視覚化ツールの「Power BI」など、多数の同社のサービスで構成されている。
対象顧客は製造業、金融業、小売業、ヘルスケアなどで、例えば小売業では顧客別のサービスのパーソナライズや推奨サービスに、ヘルスケアでは患者のデータに基づく容態予測などに使えるとしている。
同社は利用例として、米ニューイングランドの病院、Dartmouth-Hitchcock Health SystemがCortana Analytics Suiteで構築したヘルスケアサービス「ImagineCare」を動画で紹介した(記事末に転載)。在宅の患者が腕に巻いている「Microsoft Band」や血圧計からの身体データを収集し、年中無休のオペレーションでサポートしている。
同サービスは今秋に月額制のサブスクリプションサービスとしてスタートする見込み。米国では9月10日、11日にワークショップが予定されており、こちらから登録できる(参加費用は250ドル)。
本稿執筆現在、Microsoftの日本語サイトにはCortana Analytics Suiteのページはない。
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