Microsoft、パーソナルアシスタント「Cortana」の日本でのテスト開始へ
Windows 10の正式版リリース段階では7カ国でのみ提供のパーソナルアシスタント「Cortana」に、向こう数カ月中に日本のWindows Insider版でも会える。日本のCortanaは礼儀正しく、お辞儀する。
米Microsoftは7月20日(現地時間)、次期OS「Windows 10」のパーソナルアシスタント機能「Cortana」のテストを、向こう数カ月中に日本で開始すると発表した。正式版リリース後もWindows Insiderプログラムを継続するユーザーにアップデートで提供される見込み。
Cortanaは、7月29日のWindows 10正式版リリースの段階では米、英、中、仏、伊、独、スペインの7カ国でのみ提供される。
日本と同時にテストが始まるのは、オーストラリア、カナダ(英語版)、インド。その後年内に、ブラジル、メキシコ、カナダ(仏語版)でスタートする。
Cortanaは、米Appleの「Siri」や米Googleの「Google Now」のように、音声での問い掛けに答えるパーソナルアシスタント。昨年4月に、Windows Phoneの機能として発表された。「Hey, Cortana」と音声で呼び掛けることで起動し、天気予報や予定などの質問への回答や、アラームやリマインダーの設定などができる。AndroidおよびiOSアプリも提供される予定だ。
MicrosoftはCortanaのパーソナリティを、地域ごとの文化や風習、ニーズに合わせてローカライズしたという。例えば日本のCortanaは非常に礼儀正しく、「初期設定でお辞儀している」。
フランス版とカナダのフランス語版は同じフランス語を話しても、用いるイディオムや言い回しが異なり、また、例えばフランス語版はカンヌ映画祭をお祝いし、カナダ版はアイスホッケー好きといった違いがある。
英国のCortanaは自虐的なユーモアがあり、やや皮肉な性格。中国のCortanaはいつも微笑んでいるような声だ。
地域ごとのニーズの違いにも配慮し、例えば中国で天気予報を尋ねると、大気汚染状況についての詳しい情報を表示するようになっている。
ローカライズはしているが、すべてのCortanaはポジティブで自信に満ち、知的で率直であるという根本は共通しているとしている。
Windows Insiderプログラム参加者は、正式版リリースのタイミングで「Windows Insiderプログラムを継続」か「Windows 10正式版に移行」を選択できるようになる見込み。継続を選べば、一足先にCortanaに会えることになる。
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