ニュース
機械で彫ったような機能美「機械彫刻用標準書体フォント」β版を無償公開
公共物の注意書きなどでよく見る「機械彫刻用標準書体」のデジタルフォントのβ版が無償公開されている。
彫刻機を使ってアクリル板などに文字を彫り込む際に使われる「機械彫刻用標準書体」のデジタルフォントを、Kim(@kirnura)さんが無償でβ公開した。公共物の注意書きなどでよく見る、角が曲線で独特な機能美を持つフォントを、Webサイトや印刷物などで利用できる。
機械彫刻用標準書体は、工業的な彫刻によって彫刻版に文字を彫り込む際の標準として、日本工業規格(JIS)に定められた書体。
回転する刃で軌跡を描くように彫刻するため、すべての字画が一定の線幅をもち、その先端は半円形になっているほか、原版が損傷しにくいよう線の集中を避けて交わる角度を直角に近づけ、角は曲線になっているなどの特徴がある。
Kimさんが公開したデジタルフォントは、JIS規格のフォントを一部変更し、デジタルフォントの仕様に合わせた。簡易字体も収録しており、OpenTypeフォントのスタイルセット機能で字体を切り替えられる。印刷物、デジタルコンテンツなどで無償使用できるが、収録字種は限られている。
関連記事
- デジタル時代の横書き明朝体「TP明朝」 「アルドノア・ゼロ」が採用、ディスプレイにも文学的なたたずまいを
PCやスマホの普及で見かける機会が少なくなっている明朝体。今あえて、デジタル対応、横組み特化をうたう明朝体「TP明朝」を生み出す理由は――。 - 電子書籍対応フォント「凸版文久」に本文用ゴシック体 「文字の形をそろえすぎない」デザイン
凸版の電子書籍対応フォント「凸版文久体」に、本文用ゴシック体「凸版文久ゴシック」が追加された。「文字の形をそろえすぎない」デザインという。 - デジタル化、小型化の次は? 時代に求められる文字を提案する 「AXIS Font」、15年目の挑戦
デジタル化やデバイスの小型化を見据えて開発され、発売から10年以上経っても愛され続ける「AXIS Font」。次の50年を見据える今、フォント制作に対する思いを聞いた。 - 日英バイリンガルフォント「AXIS Font ProN」、10年目の大幅アップデート 78言語対応、1万5000字に
日英バイリンガルフォント「AXIS Font」が従来から6000字以上拡張したProN版をリリースした。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.