「BIGLOBE SIM」値下げ 音声通話付きプランを月1400円から 17年までに100万契約目指す
「BIGLOBE SIM」が音声通話付きプラン、データ通信専用プランをそれぞれ値下げ。パケットシェアや低価格の通話定額プランを新設し、既存キャリアからの乗り換えを狙う。
ビッグローブは9月7日、MVNOによる通信サービス「BIGLOBE SIM」の料金を10月1日から値下げすると発表した。値下げ幅は最大600円。通信料金の節約ニーズの高まりを受け、大手携帯キャリアからの乗り換え層を狙い、2017年までに100万契約を目指す。
音声通話可能なSIM+データ通信1Gバイトの「音声通話スタートプラン」を200円値下げして月額1400円(税別)で。12Gバイトプランは従来の4000円から3400円(同)に引き下げるなど、音声通話付きプランを600〜200円値下げする。
データ通信専用SIMもライトSプラン(6Gバイト)を1450円、12ギガプラン(12Gバイト)を2700円に値下げ。3Gバイトのエントリープランは900円に据え置く。
家族での利用や、複数デバイス利用のニーズを見込み、同一プラン内で複数のSIMカードを利用できるパケットシェアプランも新たにスタート。ライトSプランは最大2枚、12ギガプランは最大4枚まで追加可能だ。
キャリア番号を利用した音声電話の利用は月60分以内に収まるユーザーが大半という独自調査の結果を受け、1時間分(2400円相当)の通話料が650円となる「BIGLOBE でんわ通話パック60」も合わせて新設する。パケットシェアと合わせて訴求し、既存キャリアからの乗り換え層を狙う。
モバイル事業部長の海老原三樹執行役員は、格安SIMへの乗り換えが進まない現状の要因をMVNOサービス自体の認知度の低さに加え、「料金・サービスへの不安」「サポート・通話品質への不安」の大きく2つと分析。映像や音楽の定額ストリーミングサービスも増える中、大容量通信のニーズの高まりでMVNO市場全体への注目はさらに高まるのでは――と期待する。
通信環境の向上、乗り換えサポートの充実など、価格面だけでなくサービスとの連動で訴えることでユーザー獲得に取り組み、17年までに100万回線を目指す。「現状での達成度は4分の1程度」(海老原執行役員)とし、新プランを掲げ、下半期に攻勢をかける構えだ。
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