ジャック・ドーシー氏のSquare、年内に株式公開へ
米モバイル決済のSquareが、年内に株式公開すると正式に発表した。ティッカーシンボルは「SQ」。米TwitterのCEOと兼任のジャック・ドーシーCEOは「IPO後も顧客第一という方針は変わらない」と語った。
米モバイル決済のSquareは10月14日(現地時間)、IPO(新規株式公開)に必要な申請書類「S-1」を米証券取引委員会(SEC)に提出したと発表した。上場先はニューヨーク証券取引所(NYSE)で、ティッカーシンボルは「SQ」で、調達目標額は2億7500万ドル。
Squareは、米Twitterの共同創業者でもあるジャック・ドーシー氏が2009年にジム・マッケルビー氏と共に創業したモバイル決済企業。ドーシー氏が取締役会会長とCEOを務める。
S-1文書によると、同社の2014年の売上高は前年比54%増の8億5000万ドル、純損失は1億5400万ドル。2015年上半期(〜6月30日)の売上高は51%増の5億6000万ドルで、純損失は776万ドルだった。売り上げの95%はPOSサービスによるもので、稼働費の36%が研究開発費になっている。
ドーシーCEOは文書で「IPOにより、われわれは(消費者を)支配するのではなく奉仕するモバイル決済システムをより公平に生産的なものにしていくことができる。(中略)公開企業になっても、顧客第一というわれわれの方針は変わらない。(中略)われわれは、数四半期ではなく、数十年かけて価値創造企業を構築するという長期展望を持っている」と語った。
ドーシー氏は10月5日にTwitterの正式CEOに就任しており、2つの株式公開企業のCEOを兼任することになる。S-1文書のリスクファクターの項ではこれについて、「同氏がSquareに注げる時間、注意、努力に悪影響を及ぼす可能性がある」と説明している。
Twitterは同日、取締役会長に米Googleの元CBO(最高事業責任者)、オミド・コーデスタニ氏を指名した。
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