Microsoft、クラウド好調/Windows不調で減収増益
Microsoftの7〜9月期の決算は、売上高は12%減の203億7900万ドル、純利益は2%増の46億2000万ドルの減収増益だった。PC市場の縮小が続く中、Windowsの売り上げが減少したが、Azureなどのクラウド製品が好調だった。
米Microsoftが10月22日(現地時間)に発表した2016年第1四半期(2015年7〜9月期)決算は、売上高が前年同期比12%減の203億7900万ドル、純利益は2%増の46億2000万ドル(1株当たり57セント)だった。非GAAPベースの売上高は216億6000万ドル、純利益は1%減の5億3800万ドル(1株当たり67セント)。売上高減少には、コンシューマー向けPCやSurfaceの販売鈍化が響いた。
非GAAPベースの売上高と純利益はいずれもアナリスト予測(売上高は209億6000万ドル、1株当たりの純利益は58セント)を上回った。
同社は6月に組織再編しており、同四半期からセグメントが変わった。OfficeとDynamicsの「Productivity and Business Processes」、サーバやAzureの「Intelligent Cloud」、Windows、ハードウェア、Xbox、検索の「More Personal Computing」の3つだ。
セグメント別では、Productivity and Business Processesの売上高は3%減の63億1000万ドルだった。企業向けOffice 365は好調だったが、コンシューマー向けの売り上げが4%減少した。
Intelligent Cloudは、Azureが好調で売上高が8%増の56億9000万ドル。Azureのコンピュート利用はこの1年で倍増した。
More Personal Computingの売上高は17%減の93億8000万ドル。PCの売り上げ鈍化の影響で、Windowsの売り上げが6%減少した。Surfaceの売り上げが26%減少したのは、前年同期には「Surface Pro 3」を発売したためとしている。Lumiaを含むスマートフォンの売り上げは54%減。
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