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欧州議会、米連邦政府告発者のエドワード・スノーデン氏を護る決議
EUの立法議会である欧州議会が、米連邦政府の情報収集活動を暴露してロシアに亡命中のエドワード・スノーデン氏に関し、同氏を人権保護者とみなして米国への送還をしないよう加盟国に呼び掛ける決議を採択した。
欧州連合(EU)の立法議会である欧州議会は10月29日(現地時間)、米連邦政府による極秘情報収集活動を暴露した元米中央情報局(CIA)職員のエドワード・スノーデン氏に関する告訴を取り下げ、米国に送還しないよう加盟国に求める決定を下した。
「スノーデン氏を人権保護者とみなして同氏に対する告訴を取り下げ、第三国(米国のこと)への送還を防ぐ」ことを求めるという決議だ。285票対281票という僅差での決定だった。この決議に法的な拘束力はない。
この決議を受けて、現在ロシアのモスクワに亡命中のスノーデン氏は自身のTwitterアカウントで、「これは米連邦政府に対抗するものではなく、友達から差し伸べられた救いの手だ。前進するチャンスだ」とツイートした。
変更履歴:スノーデン氏の名前の記載が誤っていました。お詫びして訂正します。[2015/10/31 6:00]
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