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米国製品は信用できない――中国が「純国産スマホ」を開発中?
中国では、米国からの政治的監視を避ける目的で「純国産スマートフォン」の開発が進んでいるようだ。WSJが伝えている。
中国が、米国からの政治的監視を避けるため、中国産のパーツやソフトウェアのみで構成する“安全なスマートフォン”を開発している――米Wall Street Journalがこのほど報じた。
2013年、米国家安全保障局(NSA)元契約職員のエドワード・スノーデン氏が、米国製の海外市場向けIT機器の一部にバックドアが仕込まれていると暴露して騒動になった。WSJによると、中国ではこの事件をきっかけに、国有企業や有力IT企業による「純国産スマホ」の開発プロジェクトが進行しているという。
例えば中国ZTEは、独自開発のOSと中国メーカー製CPUを組み合わせたスマートフォンを製造し、政府機関に売り込もうとしているという。また、中国最大の半導体メーカー傘下でモバイルチップ開発のSpreadtrumは、中国製OSとAndroidの“デュアルOS”に対応したチップセットを年内に発売する見通しだ。中国EC大手のAlibabaは、中国公安省と協力して警察官向けOSを開発しているという。
ただし、中国企業の独自スマホへの取り組みは、あくまで政府機関と国営企業向けの施策であり、今のところ一般ユーザーは焦点に入れていないようだ。ZTEが投入予定のオリジナル端末は、カメラやGPSはおろか、Bluetooth、Wi-Fiすら搭載しないなど、セキュリティのために利便性を犠牲にした作りになっているという。
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