Google、「Chrome OS」を「Android OS」に統合か──Wall Street Journal報道
GoogleがモバイルOS「Chrome OS」を2017年にも「Android OS」に統合すると、Wall Street Journalが複数の情報筋の話として報じた。
米Googleが、ノートPC向けOS「Chrome OS」をモバイルOS「Android OS」に統合する──。米Wall Street Journalが10月29日(現地時間)、この件に詳しい筋の話として報じた。
Googleは約2年前から2つのOSの統合に取り組んでおり、2017年には新たなOSを発表するという。
2年前といえば、現在GoogleのCEOを務めるサンダー・ピチャイ氏がChrome/Apps 担当上級副社長とAndroidを統括するモバイル/デジタル コンテンツ担当上級副社長を兼任することになった年だ。
当時のCEO、エリック・シュミット氏は2つのOSの統合を否定していた。
Chrome OSは2009年7月に発表された、Chromeブラウザの延長線上にあるオープンソースの軽量OS。GoogleやASUS、HPなどが同OSを搭載する「Chromebook」を販売しているが、教育機関向けは別として、PC市場シェアは伸びていない。
Chrome OSの特徴は、データだけでなくアプリもクラウド上に置くことだが、サードパーティーがあまり積極的にアプリを開発せず、この4月にはAndroidアプリをChrome向けに移植するためのツールが公開されている。
Googleが先月、Chromebookのブランド「Pixel」を冠したハイブリッドタブレット「Pixel C」をAndroid搭載端末として発表したことから、Chrome OS消滅のうわさが高まっていた。
2017年に発表されるとみられる新Android OSはPCでも稼働し、PCでアプリストアGoogle Playのアプリをそのまま使える見込み。Chromebookは新たなブランド名になるという。
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