「ターミネーター」カーネル、襲来
「シュワちゃんのターミネーター」ことアンドロイドT-800のOSは、Linuxカーネル4.1.15。そしてLinuxカーネル最新版のバージョンは――。
Linuxカーネル4.1.15LTS版(長期サポート版)が昨年12月15日、リリースされた。このバージョンはファイルシステム、ドライバ、ネットワークスタックなどの改良が施されており、すべてのLinux 4.xユーザーに対してアップデートが推奨されている。
「カーネル4.1.15」に、聞き覚えはないだろうか。アーノルド・シュワルツェネッガー氏の出世作になった大ヒットSF映画『ターミネーター』シリーズに登場する殺人アンドロイド、シュワルツェネッガー氏の演じたT-800が、「Linux カーネル4.1.15-1.1381_SKYN12nnmp」を搭載していることは、『ターミネーター2』劇中のセリフで明示されている。
Linuxカーネルのバージョン番号は、2.xが永遠に続くのではないかと思われた時期があり、その後は3.xから脱出できないという予想もあった。だがLinuxカーネルは2015年2月、ユーザー投票によって3.2から4.0へのメジャーバージョンアップを果たした。この時点で、バージョン4.1.15がいずれ登場することは確実視されていた。4.0のリリースノートでリーナス・トーバルズ氏は、「賛成に投票した一部の人たちは、4.1.15、つまりT-800のOSを見たいのだろう」とコメントしている。
T-800は劇中、2018年に試作され、2026年に量産化されたと設定されている。3年後あるいは11年後まで現在のバージョンが使われているかどうかはわからないが、間に合ったことは確かなようだ。
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