Mozilla、ログインシステム「Persona」を11月30日に終了へ
Mozillaの個人認証システム「Persona」が11月30日に終了する。主な理由は、利用者が少なく、過去2年間増加しなかったためとしている。
Mozillaは1月12日(現地時間)、パスワード不要のログイン認証システム「Mozilla Persona」の提供を11月30日に終了すると発表した。同日から終了日まで、メンテナンスモードでのサポートを継続するとしている。
Personaは、2011年7月にBrowserIDというコードネームで発表された、メールアドレスと1つのパスワードだけで対応サイトにログインするシステム。Mozillaのサーバに保存されたメールアドレスと暗号化されたパスワードをクライアント側の暗号化証明書と照合することで、ユーザーのメールアドレスを証明するというものだ。
Mozillaは2014年3月、同サービスの開発を終了し、コミュニティーに委託した(サービス提供は継続している)。
その段階で、開発委託の理由の1つは「期待したほどに普及しなかった」ことと説明したが、サービス提供を終了する予定はないとしていた。
サービス終了の告知では、「サービスの利用が少なく、減少している」ことが理由としている。
現在まだこのサービスを利用しているユーザーのためのガイドラインがこちらのmozilla wikiにまとまっている。Mozillaはユーザーに対し、11月30日までに代替サービスに乗り換えるよう呼び掛けている。
サービス終了後、persona.orgドメインはMozillaが管理し、保存されているユーザーのメールアドレスなどのすべてのデータは完全に削除する。
PersonaのコードはオープンソースでGithubで公開している。
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