ニュース
江戸川乱歩「怪人二十面相」、青空文庫で公開
江戸川乱歩の少年探偵団シリーズ第1作「怪人二十面相」が「青空文庫」に加わった。著者の死後50年が経過したことで元日に著作権が失効し、パブリックドメインとなっていた。
江戸川乱歩の「少年探偵団」シリーズ第1作「怪人二十面相」が4月4日に「青空文庫」で公開された。著者の死後50年が経過し、1月1日にパブリックドメインとなった作品だ。
名探偵・明智小五郎とその助手小林少年、少年探偵団が活躍する推理小説シリーズ。1936年に連載がスタートした乱歩の代表作の1つだ。
明智小五郎が登場する作品は「D坂の殺人事件」「心理試験」が青空文庫で公開されていたが、少年探偵団シリーズは初めて。上記3作品と「人間椅子」「日記帳」「二銭銅貨」「随筆銭形平次」「押絵と旅する男」を含む計8作品を現時点で公開している。
少年探偵団シリーズの更新は、今後月2回程度のようだ。江戸川乱歩の作業中の作品リストには、97タイトルが並んでいる。
現行法では著作権が保護される期間は著作者の死後50年。期間の計算を簡便にするため死亡の翌年の1月1日から起算されることから、保護期間が終了するのも元日となる。2016年は、江戸川乱歩や谷崎潤一郎、高見順などが加わった。
関連記事
- 青空文庫に谷崎潤一郎「春琴抄」、江戸川乱歩「二銭銅貨」など登場
谷崎潤一郎や江戸川乱歩、中勘助らの作品がパブリックドメインとなり、青空文庫に登場した。 - 2次創作は非親告罪化の対象外に 文化審議会の小委員会、方向性まとまる
文部科学相の諮問機関・文化審議会の小委員会は、TPP合意による著作権侵害の非親告罪化について、同人誌などに代表される2次創作は含めない方向で議論を進めることになった。 - 「本が棚からなくなる」――青空文庫、TPP交渉の著作権保護期間延長に危機感
「本が棚からなくなる」――政府がTPPの知財交渉で、著作権の保護期間を作者の死後70年で統一することで調整に入ったとの報道を受け、青空文庫が危機感を表明する文書を公開した。 - TPP条文の暫定日本語訳、政府が公開
TPP条文の「暫定仮訳」を政府が公開した。 - Amazon.co.jp、小説や浮世絵など国会図書館のパブリックドメイン古書をKindleで無料配信 29日まで
Amazon.co.jpは「Kindleアーカイブ」で、国会図書館のパブリックドメインを無料配信する。期間は10月29日まで。 - 「青空文庫」作品をオンデマンドで書籍に 高齢者・弱視者向け大活字版も
「青空文庫」登録作品を紙の書籍としてオンデマンドプリントする新ブランド「青空文庫POD」をインプレスR&Dが始めた。高齢者や弱視者向けに、大活字版やシニア版のレイアウトもそろえる。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.