Google、VRプラットフォーム「Daydream」発表 HMDは端末セット形式で今秋登場
GoogleはVRプラットフォーム「Daydream」を発表した。ヘッドセットはスタンドアロンではなく、「Gear VR」のようにスマートフォンをセットする形式だ。小型のコントローラーが付属するシステムは今秋登場の予定だ。
米Googleは5月18日(現地時間)、年次開発者会議「Google I/O」の基調講演で、仮想現実(VR)プラットフォーム「Daydream」を発表した。ハードウェアは韓国Samsung Electronicsの「Gear VR」のようにスマートフォンをセットする形式で、コントローラーが付属する。今秋に“Daydream Ready”なスマートフォンを含むシステムが発売される見込みだ。
Daydreamは、対応するスマートフォン、ヘッドセット+コントローラー+アプリで構成される。次期OS「Android N」にVR機能「VR Mode」が搭載され、開発者はAndroidアプリとしてDaydream向けアプリを開発することになる。
Google I/Oでオリジナルのヘッドセットが発表されるといううわさもあったが、Cardboardと同様にコンセプトをオープンソース化し、サードパーティーから複数のヘッドセットが発売されることになりそうだ。まだ基本的なスケッチしか発表されていないが、少なくとも紙製ではなく、楕円形のコントローラーには2つのボタンとタッチパッドがあり、VR内でものをつかんだりゲームで武器を扱ったりできる。
デモでは、ホーム画面「Daydream Home」でコンテンツを選び、コントローラーで釣り竿を操ったり、ドラゴンを動かすシーンが紹介された。
Daydream Readyなスマートフォンには対応するセンサー、ディスプレイの解像度、SoCが搭載される。Android NのVR Modeはレイテンシーが低く、VRに最適化したユーザーインタフェースを提供するという。今秋に対応スマートフォンを発売するメーカーは以下の8社だ。中国Xiaomiも入っている。
コンテンツ提供予定企業は、Hulu、Netflix、HBO、Lionsgate、MLB.com、IMAX、CNN、Wall Street Journal、The New York Times。
なお、「Daydream」という名称はAndroid 4.2のスクリーンセーバー機能と同じだが、無関係だ。
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