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遠近法に逆らって「バランス調整」? “神絵師”の技、分析ツイートが話題に
遠近法に反して、手前の目より奥の目を大きく描くと、顔のバランスがしっくりくる――そんなイラストレーターのツイートが話題を集めている。
遠近法に従わず、手前の目より奥の目を大きく描くと、かえってバランスがしっくりくる――イラストレーター・さいとうなおき(@_NaokiSaito)さんが、キャラクターの顔を描く時のバランス調整を解説したツイートが話題を集めている。
「デッサン的には狂っているが」と前置きをした上で、手前の目より奥の目を大きく描くと「バランスがしっくりくる」と指摘。理由を「人間はどんな角度でも、左右の顔のバランスが均等に保たれている状態を好むためではないか」と説明している。
さいとうさんは、顔を左右に分けた時、右の目と左の目の印象の強さを「印象値」と命名。正面から顔を見ると、50:50で印象値は均衡しているが、角度を変えると奥の目が見える面積が減り、60:40と印象が弱くなるため、違和感が生じるという。
奥の目を大きくし、印象値を60:40から50:50に調整すれば、「デッサンとしては狂いますが、しっくりきませんか?」としている。
さいとうさんは「かなり昔から使われているデフォルメ方法」としながらも、「言語化されていない概念なので、『いいのかなあ? こんなことして……』と半信半疑で描いていた人もいるのでは」と話す。
同ツイートには「ロジカルに分析されていて、参考にさせていただきます」「勉強になります」などの感想が寄せられている。「反対意見もありますが、今後のイラスト表現の足がかりの1つとして、小さな貢献ができるのでは」(さいとうさん)。
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