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孫社長「悩んでさらに毛が抜けた」 “後継者”アローラ氏退任の理由を語る(2/3 ページ)

ソフトバンクグループの孫社長は、“後継者”ニケシュ・アローラ氏の退任について「とても悩んだ」と明かした。「シンギュラリティ」を迎えるに当たり、「あと5年、10年は社長でいたい」と考えを変えたという。

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 シンギュラリティとは、人工知能が人間の能力を超える「技術的特異点」。2045年ごろまでに起き、これまでの世界とはまったく異なる、後戻りのできないほどの変容が起きるとされている。「おそらくこの30年、40年ぐらいで、さまざまな知恵の部分で人工知能が人間を超えていく時代がやってくる」。

 そんな時代を前に「もう少しやり残したことがある」という。「シンギュラリティを迎えるにおいて、『もう少し社長を続けていたい』という妙な欲が出た」。

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 考えを変えたのはつい最近という。「自分自身で腹が固まったのはこの数週間だ」。

 今後は「最低5年、おそらく10年近く」は社長でいたいという。「60代のうちに経営を譲る」という考えは変えず、69歳までに後継者にバトンを渡したいと述べた。

「一番の被害者はニケシュ」

 アローラ氏は6月22日付けで代表取締役と取締役を任期満了に伴って退任。7月1日から顧問に就任する。

 自らが続投するか、アローラ氏に譲るか……「毛が抜けるほど悩んだ」という。「一番の被害者はニケシュだ。本当に申し訳なく思っている。『高給を取りすぎてる』などの声もあったが、彼はGoogleにいればソフトバンクからの報酬と同じぐらいをもらっていた。そういう状況で、人生をかけて来てくれた」。孫社長はアローラ氏へのいたわりの言葉を繰り返す。

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株主総会の冒頭であいさつするアローラ氏

 株主総会の冒頭、あいさつに立ったアローラ氏は、「孫さんからは人類への貢献の仕方を学んだ」などと持ち上げ、自らが主導したアジア各国の新興企業への投資や、Allibaba、Supercell株の売却などの成果をアピールした。

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