Uber、独自マッピングカーを米国外でも走行開始
Uberが、これまで依存してきたGoogle Mapsから独自の地図に移行する目的で2015年から米国でスタートした独自のマッピングカーの走行を世界に拡大する。このプロジェクトに5億ドル以上を投入するという。
米Uberは7月27日(現地時間)、サービス向上のための独自マップ構築プロジェクトについて発表した。
同社のサービスは、ユーザーからの配車依頼を、デジタルマップ上の最寄りのドライバーが受ける仕組みになっており、デジタルマップの正確さが重要だ。従来は米GoogleのGoogle Mapsをベースにしてきたが、昨年から米国内でGoogleのストリートビューカーに相当するマッピングカーを走らせており、今夏からメキシコでもスタートしたという。今後段階的にマッピングカーによるデータ収集を拡大していく計画だ。
このプロジェクトを率いるのは、昨年6月にGoogleからUberに引き抜かれたブライアン・マックレンドン氏。同氏は現在Nianticを率いるジョン・ハンケ氏が2000年に創業したKeyholeで2003年からエンジニアリング担当副社長を務め、GogoleによるKeyhole買収でGoogle入りしてGoogle Mapを担当してきたという人物。
マックレンドン氏は発表文で「われわれのマッピングカーでとらえた道の画像は、例えば最適なピックアップ/ドロップオフ場所や、乗客やドライバーにとっての最適ルートの特定など、Uber体験の根幹の強化に役立つだろう。(中略)地図技術のイノベーションは、これから数年の間に、特に自動運転車のような技術の促進に貢献するだろう」と語った。
Uberは、このプロジェクトのための投資を倍増するとしている。具体的な金額には言及していないが、米Financial Timesによると、約5億ドルという。
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