高速ブロードバンドプロジェクト「Google Fiber」の拡張凍結
Alphabet傘下のGoogle Accessが、2012年にカンザスシティを皮切りに展開してきした高速ブロードバンド提供プロジェクト「Google Fiber」の提供都市の拡大を中止すると発表した。同社のクレイグ・バレットCEOは辞職し、ラリー・ペイジ氏のアドバイザーとしいてAlphabetに留まる。
米Alphabet傘下のGoogle Accessは10月25日(現地時間)、2010年から米国で取り組んできた高速ブロードバンド提供プロジェクト「Google Fiber」の提供地域の拡大を終了すると発表した。計画していた10都市への提供を断念する。
Google Fiberは、Googleが選定した都市の住民に低価格でブロードバンド接続環境を提供するというプロジェクト。2012年のカンザス州カンザスシティでの提供が最初で、現在は9都市で実施している。
同社のクレイグ・バラットCEOは公式ブログで、Google Accessの売上高は増加しており、順調だが、高速インターネット実現という目標のために、製品戦略を変更する必要が出てきたと説明する。
Alphatbetは第1四半期の業績発表で、Google Fiberは同社の売上高に貢献しているものの、インフラ投資でコストがかさんでいるとも説明した。
バラットCEOはまた、同職を退くことも発表した。「ラリー(Alphabetのラリー・ペイジCEO)に引き止められたのでアドバイザーとして留まる」という。後任については触れていない。
米Recodeによると、Google Accessでは大規模なリストラも計画されているという。
Alphabetの第3四半期の業績発表は、27日の予定だ。
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