「Galaxy Note7」リコールの影響は? IDC世界スマートフォン市場調査
IDCの世界スマートフォン市場調査によると、「Galaxy Note7」のリコール騒ぎがあったものの、7〜9月期のメーカー別シェアではSamsungが依然首位だった。Note7不在のホリデーシーズンにはAppleがシェアを伸ばすとみている。
米調査会社IDCが10月26日(現地時間)に発表した2016年第3四半期(7〜9月)の世界におけるスマートフォン出荷に関する調査結果によると、韓国Samsung Electronics製「Galaxy Note7」の発火・製造/出荷停止はあったものの、総出荷台数3億6290万台で前年同期より1%増加した。なお、この数字にはGalaxy Note7の出荷台数は含まれていない。
Galaxy Note7は8月19日に一部地域で発売され、9月と10月に米国でリコールになり、10月にSamsungが製造/出荷停止を発表した。
それでもメーカー別市場シェアでは、依然としてSamsungが2位の米Appleに7.5ポイントの差を付けての首位だった。Samsungの出荷台数は13.5%減少した。フラッグシップ端末の「Galaxy S7」および「Galaxy S7 edge」が堅調であることに加え、新興国市場向けの廉価版Jシリーズも好調だった。IDCは、Samsungはブランドイメージ回復のためにはNoteシリーズの問題を早期に沈静化させる必要があると指摘する。Samsungは今のところ、来年「Note8」をリリースする見込みだ。
2位のAppleは、新iPhoneの「iPhone 7」および「iPhone 7 Plus」が同四半期の最後の2週間前に発売されたが、出荷台数は5%減だった。7 Plusの供給が不足したことも影響した。IDCは、Glaxy Note7の問題がAppleにプラスに働き、ホリデーシーズンを含む第4四半期には出荷を伸ばすとみている。
1〜5位は2015年第3四半期から不動だ。3〜5位はHuawei、OPPO、vivoの中国3社。OPPOとvivoはそれぞれ出荷台数が倍以上増加した。両社とも主に中国市場で低価格端末を提供している。
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