iFixit、Googleの「Pixel XL」を解剖──バッテリーにだけひっそりHTCのロゴ
“Made by Google”端末「Pixel XL」を分解レポートで知られるiFixitが分解し、修理しやすさは10点満点の6点と評価。メーカーであるHTCのロゴは、バッテリーにのみ表示されていることが分かった。
iPhoneなどのモバイル製品の修理を手掛ける米iFixitは10月21日(現地時間)、米Googleが4日に発表し、20日に米国その他の地域で発売(日本での発売は未定)したオリジナルブランド端末「Pixel XL」を分解し、レポートを公開した。
Googleは「Pixel」および「Pixel XL」を、“Made by Google”(Google製)のAndroidスマートフォンとしており、実際の製造は台湾HTCが担っているが、表面にはいっさいHTCのロゴが表示されていない(Nexusシリーズでは背面にメーカーのロゴが刻印されてきた)。
今回の分解で、HTCの痕跡は唯一、バッテリーに印刷されているロゴのみであることが分かった。軽く粘着剤で固定されているバッテリーをはがすときに使えるタブの下に印刷されており、タブを引くと裂けてしまう(写真参照)。いずれにしても、一般ユーザーの目に触れることはない。
ちなみにバッテリーのワット時定格量(電力× 時間)は13.28Whで、「iPhone 7 Plus」(11.1Wh)より高いが「Galaxy S7 Edge」(13.86Wh)および販売停止の「Galaxy Note7」(13.48Wh)よりは低い。
バッテリー以外の主な部品のメーカーは、RAMとストレージは韓国Samsung Electronics製、CPU、パワーIC、RFトランシーバー、オーディオコーデック、アンテナチューナーは米Qualcomm製、パワーアンプは米Avago Technologies製、パワーアンプモジュールは米Skyworks Solutions製。
iFixit恒例の“修理しやすさ”評価は10段階の6とかなりの好成績。多くの部品がモジュールになっていて交換しやすいこと、バッテリーにはずしやすいタブが付いていることなどを評価した。マイナス面は、本体ケースを開ける際にディスプレイを傷つけやすい構造になっている点と、マグネシウム製ミッドフレームのノッチが外しにくい点としている。
写真が豊富な解剖レポートはiFixitのページでチェックできる。
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