イーロン・マスク氏、トランプ大統領の助言会議で移民規制令を議題に
ドナルド・トランプ米大統領の戦略・経済フォーラムのメンバーであるイーロン・マスク氏が、2月3日の初めての会合で移民規制の大統領令を議題にするよう提案し、話し合ったとツイートした。
ドナルド・トランプ米大統領の戦略・経済フォーラムの最初の会合が2月3日(現地時間)、ホワイトハウスで開かれた。
この会合に参加したTeslaおよびSpaceXの創業者、イーロン・マスクCEOは4日に自身のTwitterアカウントで「昨日のホワイトハウスでの会議では、travel ban(渡航禁止)は当初議題になっていなかったが、私のリクエストで最重要議題になった」とツイートした。
戦略・経済フォーラムは、大統領に経済政策について戦略的な助言をする組織。IT企業のCEOとしては、マスク氏の他、IBMのジニー・ロメッティ氏とUberのトラビス・カラニック氏も指名された。カラニック氏は、このフォーラムへの参加を批判され、サービスのボイコット運動が高まる中で参加を辞退した。
マスク氏は会合の前日、「私が12月にフォーラム参加に合意したのは、米国と世界にとって重要な問題についてフィードバックを提供するためだ。明日の会合では、移民に関する大統領令について異議を唱え、ポリシーの変更を提案する」という声明文をツイートした。
4日のツイートはその結果報告といえる。マスク氏はまた、温暖化問題についても提言したと語り、「こういう行動はすべきだと信じるので、今後もフォーラムに留まる」ともツイートした。
問題になっている移民/難民の入国を規制する大統領令の下、既に米国で就労している移民までが入国できなくなっており、多数の米国企業が懸念を表明している。
ワシントン州の連邦地裁は3日、この大統領令は違憲だとして全米での一時的差し止め命令を出したが、トランプ政権はこの命令に執行停止を求める方針だ。
関連記事
- 移民規制の大統領令に地裁判事が差し止め命令 トランプ氏は「ひどい決定」とツイート
米ワシントン州連邦地裁の判事が、ドナルド・トランプ米大統領の移民規制に関する大統領令の、全米での一時的な差し止めを命令した。これに対しトランプ氏は「1判事の決定のせいで危険な人々が米国に流入することになる。ひどい決定だ」などとツイートした。 - 移民を規制するトランプ大統領令と移民が支える米IT企業
移民と難民を規制する米トランプ大統領令は、移民に支えられた米IT企業にも大きな影響を与えています。 - Apple、Microsoft、Facebookなど、トランプ大統領に移民規制抗議の合同書簡を準備中
ドナルド・トランプ大統領の移民規制令の影響を受けている米国の大手IT企業が団結し、大統領に宛てた大統領令見直しを求める合同書簡を準備中であると、Recodeが草案を添えて報じた。 - Microsoft、移民規制のトランプ大統領令に例外措置を要請
ドナルド・トランプ米大統領の移民規制令の影響を受け、76人の従業員が入国できずにいるMicrosoftが、合法的なビザを持つ対象者を例外にするプロセスの開設を求める要請書を国務省と国土安全保障省宛に提出した。 - イーロン・マスク氏、トランプ次期大統領の経済助言チームメンバーに
ドナルド・トランプ次期大統領のITトップ懇談会に出席したTeslaやSpaceXの創業者、イーロン・マスク氏と、出席しなかったUberのトラビス・カラニックCEOが、トランプ氏の「戦略・政策フォーラム」に参加する。懇談会に参加したメンバーも明らかになった。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.