ニュース
Verizonと米Yahoo!、買収総額の3億5000万ドル減額で合意:15億人分の情報流出で
Verizonは、米Yahoo!との買収契約後にYahoo!が明らかにした過去の15億人分の個人情報流出を考慮し、買収総額を3億5000万ドル(約400億円)減額の44億8000万ドルに修正した。
米通信大手のVerizon Communicationsと米Yahoo!は2月21日(現地時間)、昨年7月に発表したVerizonによるYahoo!の主要事業買収の総額を3億5000万ドル(約400億円)減額し、44億8000万ドルにすることで合意したと発表した。取引は4〜6月期に完了する見込み。
この減額は、契約締結後にYahoo!が明らかにした大規模なユーザー情報流出を反映したもの。同社は2016年9月と12月に、合わせて約15億人分の個人情報が過去に流出していたと発表した。
新たな合意の下、Verizonはこの個人情報流出に関連する対応コストの一部を負担する。
Verizonは、検索、広告、ニュース、ファイナンス、スポーツ、メールサービスなどを買収し、Yahoo!のブランドを残して傘下のネット事業AOLと統合する計画。この買収でVerizonは6億人以上のモバイルユーザーを含む10億人以上のユーザーと、世界的なブランドを獲得し、広告事業強化に生かす。
Yahoo!は社名を「Altaba」に変更し、ヤフー日本法人と中国Alibabaの株式を保有する投資企業になる。
関連記事
- 米Yahoo!、Verizonによる買収完了は第2四半期にずれ込み
Verizonに検索やメールなどの主要事業を売却する計画の米Yahoo!は、当初第1四半期(1〜3月)中に予定していた取引完了が、第2四半期にずれ込むと発表した。 - 米Yahoo!が社名変更 「Altaba」に(Verizonへの主要事業売却後)
米Yahoo!は主要事業をVerizonに売却後、ヤフー日本法人と中国Alibabaの株を保有するAltabaという名の投資企業になる。Verizon入りする見込みの現CEO、マリッサ・メイヤー氏はYahoo!(Altaba)の取締役を退任する。 - 米Yahoo!が社名変更 Yahoo!JAPANはどうなる?
米Yahoo!が企業名を「Altaba」に変更することが分かった。日本のヤフーやYahoo!JAPANブランドはどうなるのか。 - 米Yahoo!、10億人分のユーザー情報流出 前回は5億人
米Yahoo!が、9月に発表した5億人分に続けて、10億人以上のユーザー個人情報が盗まれていたことが分かったと発表した。盗まれた可能性のあるyahoo.comアカウントには注意喚起のメールが届いている。 - 米Yahoo!の買収はGoogleとFacebookに対抗するため──AOLのアームストロングCEO
Verizon傘下のメディア企業AOLのティム・アームストロングCEOがRecodeのインタビューで、買収するYahoo!のマリッサ・メイヤーCEOのポジションは未定だが、少なくとも取引完了までは協力していくと語った。 - 米Yahoo!の主要事業をVerizonが48.3億ドルで買収へ
長く身売りを検討していた米Yahoo!が、通信大手のVerizonに主要事業を約48億3000万ドルで売却することで合意したと発表した。Verizonは昨年44億ドルで買収したAOLとYahoo!を合わせ(ブランドは残す)、コンテンツおよび広告事業強化を進める狙いだ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.