LINE、AI基盤「Clova」発表 スマートスピーカー発売へ
LINEがクラウドAIプラットフォーム「Clova」の研究開発を進めていると発表した。スマートスピーカー「WAVE」を、初夏に日韓で発売する。
LINEは3月1日、クラウドAIプラットフォーム「Clova」(クローバ)の研究開発を、親会社の韓国NAVERと共同で進めていると、スペイン・バルセロナで開催中の「Mobile World Congress 2017」で発表した。Clovaを搭載し、音声で家電コントロールなどが可能なスマートスピーカー「WAVE」を、初夏に日韓で発売する。
スマートデバイス関連事業を行っているソニーモバイルコミュニケーションズ、タカラトミーとのパートナーシップ締結も発表。“俺の嫁召還装置”「Gatebox」を開発するベンチャー企業の買収も発表した。
Clovaは、LINEが持つチャットをベースとしたコミュニケーション技術と、NAVERの検索技術、両社が持つコンテンツやサービス、ユーザーベース、ビッグデータを生かして開発を進めている。
人間の五感に当たる認識機能「Clova Interface」と、脳に当たる「Clova Brain」で構成。Interfaceには、音声認識や合成を行う「Clova Voice」、画像認識や顔認識を行う「Clova Vision」などを含み、Brainは、自然言語理解や言語翻訳、レコメンデーションエンジンなどで構成する。
Clovaとデバイスやアプリをつなぐ「Clova Interface Connect」、Clovaとコンテンツやサービスをつなぎ、機能を拡張する「Clova Extension Kit」も展開し、プラットフォームを構成。デバイス、インタフェース、コンテンツ・サービスまで一貫したユーザー体験を提供できるとしている。
LINEは、Clovaとつながるデバイスやアプリ、サービスをまず自社で開発。その後、パートナーと共同サービスを開発し、サードパーティに開放する。
Clova搭載製品として、アプリ「Clova App」と、初の自社デバイスとなるスマートスピーカー「WAVE」を初夏に発売予定。音声で会話をしたり情報を伝える機能、音声で家の電気をオンオフするホームコントール機能、読み聞かせなどができるオーディオブック機能などを搭載する。スマートディスプレイ「FACE」も冬にローンチする予定だ。
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