NTT西日本は3月17日、大阪府警察と協力し、VR(仮想現実)で自転車の交通事故を疑似体験できる教育コンテンツ「VR自転車交通安全教室」のトライアルを大阪府で始めた。交通事故を自身の体験のように感じさせ、事故原因の理解を促進するのが狙いだ。
3DCGで再現された街並みで、3つの自転車事故発生状況(「信号のない交差点で出会い頭の事故」「自動車の左折巻き込み事故」「路側帯から車道への飛び出し事故」)を再現。体験者はVR HMD(ヘッドマウントディスプレイ)を装着し、それらの事故を3つの視点(自転車、自動車、全体見下ろし)から疑似体験する。体験者の視界の動きを追跡し、安全確認したかどうかを分析することもできるという。
コンテンツ制作には大阪府警が協力。恐怖を実感することで、それらにつながる危険行為を未然に防ぐ「スケアード・ストレイト教育」の手法を採用した。トライアル期間は2018年3月末まで。大阪府内で行われている交通安全教育の現場を皮切りに、府外での実施も見込む。
VRコンテンツの再生機器は、VR HMDにスマートフォンをセットする製品を採用。大掛かりな設備を必要とせず、運営側の負担を軽減できるという。NTT西はトライアルで得られた要望や技術検証を通じ、VRコンテンツや配信システムの改良につなげるとしている。
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