「Google Home」、マルチユーザー対応に
音声認識アシスタント端末「Google Home」が家族の声を聞き分けて、それぞれの相手の予定や音楽を提供するようになった。声の聞き分けにはミリ秒しかかからないとしている。
米Googleは4月20日(現地時間)、音声認識アシスタント端末「Google Home」を6人までの登録ユーザーの命令を聞き分けられるようにしたと発表した。
Google Homeは「OK Google」あるいは「Hey Google」と呼び掛けた後、命令や質問をすると答えるが、これまでは、例えば「今日の予定は?」と尋ねるとGoogle Homeを設定したメインのユーザーのGoogleアカウントの予定しか答えなかった。
マルチユーザー設定でユーザーの音声を登録すれば、呼び掛ける声をGoogle Homeが接続するクラウド上のニューラルネットワークシステムが解析し、誰の声かを理解してその声のユーザーのアカウント情報に基いて情報を提供する。
Googleによると声の判別にはミリ秒しかかからないという。
設定はGoogle Homeアプリで行う。メインユーザーが6人までのユーザーのGoogleアカウントを登録し、各ユーザーが自分の声を登録する。声の登録は、1台ごとに行う必要があるので、複数のGoogle Homeを使っている場合は台数分登録しなければならない。
声によって個人別の情報を提供するのは、予定表、ショッピング、音楽、動画など。音楽や動画については個別のアプリでも設定する必要がある。
ショッピングもパーソナライズされるので、Amazon Alexaで話題になった、子どもが自分の欲しいドールハウスを勝手に買うというような問題は起きないだろう。
Google Homeに音声で予定を追加したり、リマインダーを提供する機能はまだない。
ヘルプページによると、登録ユーザー以外でも「Ok Google」で音楽を流したりスマートホーム端末を操作するなどの機能は使えるとある。質問に答えるかどうかは書かれていないが、今回の新機能ではバーガーキングのCM問題はまだ解決できないようだ。
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