Appleも人工衛星事業参入か? Googleから幹部引き抜き
Appleが、Googleの宇宙船開発と人工衛星事業の責任者2人を引き抜いたとBloombergが報じた。
米Appleが、米Googleの人工衛星事業幹部2人を引き抜いたと、米Bloombergが4月21日(現地時間)、この件に詳しい匿名希望の情報筋の話として報じた。
Apple関連の情報に詳しいBloombergのマーク・ガーマン氏(元9TO5Mac)は、幹部引き抜きの目的を、自動運転車やAR端末などを開発中のAppleが、Googleや米Facebookと同様にインターネット接続環境強化を目指しているのかもしれないし、「マップ」改善目的かもしれないし、新たなハードウェア開発の可能性もあると語った。
引き抜かれたのは、Googleの2014年のSkybox Imaging買収で同社入りしたジョン・フェンウィック氏とマイケル・トレラ氏。Skyboxは小型低軌道衛星による画像サービス企業だ。Googleでは、フェンウィック氏は宇宙船事業の責任者、トレラ氏は人工衛星事業の責任者だった。GoogleはSkybox買収後、企業名をTerra Berraに変更した後、2月に競合する米Planetに売却した。
両氏はAppleでは、米Dropcam創業者で今年Apple入りしたグレッグ・ダフィ氏のチームに参加するという。ダフィ氏はDropcamがGoogle傘下のNestに買収された後、退社している。情報筋によると、ダフィ氏はAppleのハードウェア部門で新製品開発チームを立ち上げたという。
AppleはBoeingが取り組んでいるブロードバンド向け人工衛星事業に出資しているといううわさもある。
変更履歴:当初、Dropcamの会社名が間違っていました。お詫びして訂正いたします。[2017/4/23 7:20]
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