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トランプ政権、ロシアの大統領選介入捜査を推進するFBIのコミー長官を解任
米連邦政府が、ドナルド・トランプ大統領がFBIのジェームズ・コミー長官に解任を言い渡したと発表した。
米連邦政府は5月9日(現地時間)、ドナルド・トランプ大統領がFBIのジェームズ・コミー長官に免職・解任を言い渡したと発表した。即日解雇で、新長官が決まるまでアンドリュー・マッケイブ副長官が暫定的に長官を務める。
プレスリリースによると、米司法省(DoJ)のジェフ・セッションズ司法長官およびロッド・ローゼンスタイン副長官の助言に基いた決定という。ローゼンスタイン副長官はコミー長官が2016年7月にヒラリー・クリントン氏の私用メール問題で訴追を求めない決定を下したことを批判した。
プレスリリースでは触れられていないが、コミー長官は3月、FBIが2016年7月からロシア政府による米大統領選への介入について捜査していることを明らかにし、トランプ氏が「オバマ前大統領政権が盗聴した」とツイートしたことに関し、「ツイートを裏付ける情報はない」と否定した。
トランプ氏は自身のTwitterで7日、「虚偽メディアはいつになったら民主党とロシアの取引と、民主党全国委員会がなぜFBIにサーバを捜査させないかについて報じるつもりなんだ」などととツイートしている。
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