米Adobe Systemsがこのほど、「Flash」の開発・提供を2020年末に終了すると発表した。ドワンゴの動画投稿サービス「ニコニコ動画」は、HTML5とともにFlashを使っている大規模サービスの1つだ。ニコニコ動画のFlash版は今後どうなるのか、ドワンゴに聞いた。
ニコニコ動画のPC向けプレーヤーは長くFlashを採用してきた。HTML5の導入を始めたのは2016年10月になってから。まずプレミアム会員向けにβ提供を始め、17年7月13日に正式提供がスタートした。
7月13日以降は、動画にアクセスすると原則、HTML5版で再生されるようになった。再生画面上にある「動画視聴ページ Flash版で視聴する」ボタンを押せば、Flash版でも視聴が可能だ。
一部、HTML5に再生していない動画もあり、その場合は自動的にFlash版に切り替わる。また、HTML5版では投稿者コメントやコメント編集機能が実装されていない。
HTML5版はユーザーの声を聞きながら改善を続けており、投稿者コメントやコメント編集機能も今夏中に提供する計画という。また、Flash版でしか再生できない動画をHTML5版で再生できるよう、今後対応していくという。
Flash版は終了予定だが、「終了時期は未定」としている。
関連記事
- Adobe、「Flash」を2020年末に終了へ
Adobe Systemsがついに「Flash」の開発および提供を2020年末に終了する。Apple、Google、Microsoft、Facebook、Mozillaなどが協力する。1996年に「Macromedia Flash」として誕生したコンテンツ技術が24年の生涯を閉じる。 - なぜ今更? Hulu日本版、リニューアルで「Silverlight」導入のワケ
日本版Huluがリニューアルで新たにSilverlightを導入。“終わりつつある”プラグインをなぜ今更、導入したのか。理由を聞いた。 - Chromeブラウザの“Flash→HTML5デフォルト化”完了は2017年10月 Googleがロードマップ発表
GoogleがFlashブロックの一環として進める「HTML5 By Default」(HTMLデフォルト化)のロードマップを発表した。2017年2月リリース予定の「Chrome 56」でごく一部のFlash利用WebサイトでFlash実行を許可するかどうか尋ねる画面が表示されるようになり、10月にはすべてのFlashサイトが対象になる。 - ニコニコ動画、iPhoneのSafariで視聴可能に HTML5対応プレーヤー開発
ニコ動がiPhoneの標準ブラウザ・Safariで視聴できるようになる。HTML5対応プレーヤーを開発して対応させた。 - ニコニコ動画、HTML5に対応へ 9月末予定
ニコニコ動画がHTML5による動画再生に9月末から対応へ。iPadでも専用アプリなしに動画再生とコメント入力が行える。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.