Amazon、セクハラ発覚のAmazon Studiosトップを解任
Amazon Studioのトップ、ロイ・プライス氏が突然解任された。Amazonのオリジナルコンテンツの製作総指揮を担う女性がプライス氏にセクハラを受けたと語ったインタビューが公開され、女優のローズ・マッゴーワン氏も同氏の問題を訴えるツイートをジェフ・ベゾスCEO宛に投稿した後のことだ。
米Amazon.comが、オリジナルコンテンツ製作スタジオ「Amazon Studios」担当副社長であるロイ・プライス氏を解雇した。米Hollywood Reporterが10月12日(現地時間)、Amazonの「ロイ・プライス氏はすぐに休暇に入る」という声明文を添えてそう報じた。
Amazonは「The Weinstein Companyと進めているプロジェクトについても再検討している」と語った。
同日、女優のローズ・マッゴーワン氏が自身のTwitterアカウントでAmazonのジェフ・ベゾスCEOに対し、6連続ツイートでWeinstein Companyの創業者で会長(当時)であるハービー・ワインスタイン氏にレイプされたとプライス氏に何度も訴えたにもかかわらず無視された上にプロジェクトを解消されたと語りかけた。
このツイートの後、「ベゾスさん、強姦魔や小児愛者、セクハラ常習者に資金を出すのをやめてください。Amazonは好きだけど、ハリウッドは腐敗しています。世界をあるべき姿にするために、真実に味方してください」ともツイートした。
プライス氏については、作家のフィリップ・K・ディックの娘でAmazonのオリジナルコンテンツ「The Man in the High Castle」の製作総指揮を担当したアイザ・ハケット氏が、セクハラを受けたとHolleywood Reporterのインタビューで明らかにしている。
マッゴーワン氏はTwitterでハリウッドでのセクハラなどについて頻繁にツイートしている。12日にはTwitterアカウントを一時制限されたが、Instagramやフォロワーなどを通じてTwitterに抗議し、制限を撤廃させた。ベゾス氏への一連のツイートは撤廃後に投稿されたものだ。
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