Twitter、ロシア主要2メディアの広告締め出し
GoogleやFacebookと共に2016年の米大統領選へのロシア政府からの干渉に利用されたとみられているTwitterが、ロシアのメディア、RTおよびSputnikからの広告を締め出すと発表した。
米Twitterは10月26日(現地時間)、ロシアの主要メディアであるRT(旧Russia Today)とSputnikのすべてのアカウントからの広告を締め出すと発表した。
これは、2016年の米大統領選挙期間中のロシア政府の間接的な干渉に関するTwitter自身による調査および米連邦政府が1月に発表した調査報告(リンク先はPDF)に基づく決定という。2つの調査は、RTとSputnikがロシア政府に代わって選挙に干渉しようとしたという結論に達したとしている。
同社は、RTの広告で得た約190万ドル(約2億円)をTwitterの悪用に関する外部調査の支援のために寄付することも発表した。
両メディアが正規に取得したTwitterアカウントおよびオーガニックな(プロモツイートではない)ツイートはこの決定の影響を受けない。
RTはこの発表後、公式Twitterアカウントで、「Twitterはこれで、米連邦政府の治安当局の管理下にあることを認めたようなものだ」などとツイートしている。
RTが公開したTwitterからの広告締め出しを申し渡すメールには、「Twitterは表現の自由と真実を語ることの力を信じている。だが、同時にユーザーが安心してサービスを使えるようにしたいとも考えている」とある。
TwitterはFacebook、Googleとともに、11月1日に開催される大統領選へのロシアの干渉疑惑に関する米連邦議会の公聴会で証言する予定だ。
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