ヤフーは1月24日、宮坂学氏(50)が6月に代表取締役社長を退任し、代表権のない取締役会長に就任する人事を発表した。代表取締役社長には、副社長兼最高執行責任者(COO)の川邊健太郎氏(43)が就く。「変化が激しいインターネット業界を勝ち抜くために、新たな挑戦と経営幹部の若返りこそが重要な要素」(同社)
宮坂氏は、2012年に代表取締役社長、最高経営責任者(CEO)に就任。eコマース事業に注力したビジネスモデルの導入や、アスクルの連結子会社化などで事業構造を変革し、メディア事業以外にも中核事業の多角化に取り組んだ。
川邊氏は、大学在学中の1996年に携帯電話向けサービスを開発するベンチャー「電脳隊」を設立。2000年にヤフーに入社し、Yahoo!ニュースプロデューサー、動画サービス運営「GyaO」(現GYAO)代表取締役などを歴任した。18年1月現在、ヤフー副社長執行役員、COO、コマースグループ長を務めている。
まず4月1日付で川邊氏がCEO、副社長執行役員に就く。18年度からは、自社の持つビッグデータなどをより活用する「データの会社」になることを目指し、CEOとCOOを統合して川邊氏が務め「ワントップで迅速な意思決定と執行を行う」という。
取締役会長となる宮坂氏は経営の管理・監督に注力する。新会社「Z(ゼット)コーポレーション株式会社」を設立し、代表取締役にも就任。ヤフーの事業と切り離した新領域への挑戦を加速させるという。
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