Facebook、「サービス規約」と「データに関するポリシー」を“明確化”
Facebookが、ユーザーの個人情報不正利用問題対策の一環として、「サービス規約」と「データに関するポリシー」の改定を発表した。個人情報の収集方法を変えるわけではなく、規約とポリシーで“より詳しく説明します”としている。
米Facebookは4月4日(現地時間)、3月に報じられたユーザーの個人情報不正利用問題対策の一環として、「サービス規約」と「データに関するポリシー」を改定すると発表した。
向う1週間、この新しい規約とポリシーについてユーザーからのフィードバックを受け付け、それを基に最終版を公開する計画。
なお、これはFacebookによるユーザーの個人情報へのアクセス方法やアクセスする項目を変えるのではなく、あくまでも規約とポリシーでの説明を従来より明確にすることを目的としたものだ。例えばオプトインでユーザーの端末での通話とSMSの履歴を収集することなども、従来どおり続ける。
同社はこれまで、規約変更に当たっては新旧のテキストを比較できるようにしていたが、今回は新しい規約とポリシーのリンクのみが示されており、どこが変更されたのか分かりにくい。発表文で「更新には、以下が含まれます」として7つの項目を挙げているが、いずれも「より詳しく説明します」などとあるだけで、対応する条項へのリンクもない。
フィードバックを送るには、ユーザーが長大な規約とポリシーをすべて読み、自分で判断する必要がある。Facebookはこれまでも、ユーザーは規約やポリシーで明文化した同社のプライバシーについての扱いを読んだ上で自己責任で自分の個人情報を提供していると主張してきた。今回の問題で、説明が分かりにくいという批判があったための改定のはずだが、フィードバックしやすくなったとは言い難い。
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