Amazon.com、「Alexa」に記憶力やスキル検索機能を追加へ
Amazon Echoシリーズ搭載のAIアシスタント「Alexa」がまた賢くなる。質問に合いそうなスキルを自分で検索して提示したり、コンテキストを理解して連続する質問に答えたり、命令すれば情報を覚えておいてくれる(いずれもまずは米国で提供)。
米Amazon.comは4月25日(現地時間)、AIアシスタント「Alexa」で今後使えるようになる3つの新機能について説明した。いずれもまずは米国の英語でのみ利用可能になる。
サードパーティのスキルを必要に応じて検索・利用する機能
例えば「シャツについた油汚れを落とすにはどうしたらいい?」と尋ねると、Procter & Gambleが提供するスキル「Tide Stain Remover」が起動して汚れ落としの方法を説明するようになる。
現在は、欲しいスキルを自分で検索して探し、有効にする必要がある。4万以上あるサードパーティー製スキルから選ぶのは結構大変だ。
この機能は機械学習機能の採用で実現した。向う数週間中に米国で使えるようになる。
「ポートランドの天気は?」「そこまでどのくらいかかる?」(コンテキスト理解)
Amazonが「context carryover」と呼ぶ新機能は、米Googleの「Google Now」(現在はGoogleアシスタント)と同様に、連続する質問を、1つ前の質問の続きと解釈し、固有名詞などを繰り返さなくてもユーザーが求める答えを提供する。
例えば、「シアトルの天気は?」「週末はどう?」や「ポートランドの天気は?」「そこまでどのくらいかかる?」に対し、正しく答える。
これは、音声言語理解(SLU)のディープラーニングモデルを追加したことで可能になった。
この機能は米国だけでなく、英国、ドイツでも利用可能になる。
「ショーンの誕生日は6月20日だって覚えておいて」
個人的な情報などを記憶しておいてくれるようになった。例えば「ショーンの誕生日は6月20日だって覚えておいて」と頼むと、「はい、ショーンの誕生日は6月20日だと覚えておきます」と答える。覚えた情報をどのような形で思い出させるのか、自発的にその日になったら教えてくれるのかはまだ不明。
この機能は米国で間もなくローリングアウトする。
関連記事
- Amazon.com、子ども向け機能搭載「Echo Dot Kids Edition」を80ドルで発売へ
Amazon.comが、子ども向けサービスと保護ケース付きの「Echo Dot」を80ドルで発売する。有料の子ども向けコンテンツサービス「FreeTime on Alexa」の1年無料利用権付き。 - Alexaの自分だけのスキルをテンプレートから作れる「Skill Blueprints」(ただし英語)
Amazon.comが、スマートスピーカー「Echo」シリーズ向けのスキルをテンプレートを元にして自分で作れる「Skill Blueprints」サービスを米国で開始した。訪問客に化粧室の場所などを教えるスキルや、子どもを主人公にした物語を作れるスキルなどの“青写真”が20以上用意されている。 - Amazon Echoシリーズでも「ごはんができたよ」可能に 「Alexa, annouce 〜」
Amazon.comのスマートスピーカー「Echo」シリーズでも、Googleの「Google Home」と同様に1台に向かって「〜とアナウンスして」と命令すると同じネットワーク内のEcho端末からそれを放送できるようになった(日本ではまだ)。 - Alexaにいちいち「Alexa」と言わなくていい「フォローアップモード」、まずは米国で
Amazon.comのスマートスピーカー「Echo」シリーズの米国英語版で、ウェイクワードの「Alexa」を1度言えば、その後はいちいちウェイクワードを言わなくても連続して命令できるようになった。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.