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Facebookの個人情報不正流用のCambridge Analytica(CA)が破産申請
Facebookの個人情報を不正に入手して大統領選でのトランプ陣営活動に流用したとして公的調査を受けている英調査会社Cambridge Analytica(CA)が破産申請した。
米Facebookの個人情報不正流用スキャンダルの渦中にある英調査会社Cambridge Analytica(CA)が5月2日(現地時間)、破産申請したと発表した。
同社は第三者がFacebookアプリで収集した個人情報を不正に購入して2016年の米大統領選でトランプ陣営のために流用したとされている。また、英メディアの覆面取材記事や元従業員の英議会での証言により、自社製アプリでも個人情報を収集していたとみられている。
覆面取材でトランプ陣営をサポートしたとしてその方法を語った同社のアレクサンダー・ニックスCEOは3月に停職処分になっている。
CAは発表文で「過去数カ月にわたり、多数の根拠のない告発の対象になって」おり、「これまでの行動は完全に倫理的かつ合法的であるにもかかわらず、メディア報道のせいで事実上すべての顧客とサプライヤーを失い、事業継続が不可能だと判断した」という。
現在同社を調査中の英個人情報保護監督機関であるICO(Information Commissioner's Office)は同日、「CAが営業を停止しても、民事犯罪捜査を継続し、個人および取締役の追及を続ける」という声明文を発表した。
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